標準の概要
NIST GCR 15-996「Technical Basis for User Interface Design of Health IT」(ヘルスITのユーザインターフェースデザインのための技術的基盤)はEHR(生涯医療記録)開発者がユーザー中心設計と評価プロセスを計画・実施するためのガイドラインで、安全で効果的な機器利用の実現を目的にしています。
課題
米国で使用されているEHRの現状を評価し、ユーザーのニーズに応えるためにどのような開発がなされているか、また、安全で有効な使用ができるようなユーザインターフェースになっているかを確認することが必要でした。
ソリューション
ユーザー中心のEHRとそのソフトウェアユーザインターフェース要素のデザインプロセスに関するガイダンスを作成するために、数年間にわたるリサーチを行いました。このリサーチでは、いくつかの医療機関でEHRユーザーを観察し、インタビューを行いました。また、EHR開発者に対して効果的なデザインアプローチについてのインタビューを実施し、複数のEHRのユーザビリティ試験を行いました。その結果として、既知のデザイン問題と解決策に基づく詳細なユーザインターフェースデザインガイドラインを開発しました。
結果
NISTは2015年にNIST GCR 15-996「Technical Basis for User Interface Design of Health IT」(ヘルスITのユーザインターフェースデザインのための技術的基盤)という標準を発表しました。それ以降、この文書はEHRを開発する人たちにとって重要な参考資料となり、ユーザー中心のアプローチを広めるのに役立っています。また、このNISTの文書は、現在AAMI(米国医療機器振興協会)が作成中の新しいコンセンサス標準、Health Information Technology Standard(ヘルス情報技術標準)「HIT1000」の基礎になっています。Emergo by ULのMichael Wiklund、Mary Burton、Alexandria TrombleyはAAMIの標準開発委員会に参加しており、ヒューマンファクタに関する内容の開発を推進しています。
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